WE HAD BEEN THERE〜A tribute to Beyouds〜 / V.A

WE HAD BEEN THERE〜A tribute to Beyouds〜 / V.A

WE HAD BEEN THERE〜A tribute to Beyouds〜 / V.A
2002/5/24 released.(Libra records)
¥2,000 (TAX in)/UKLB-021

01. MACO(REACH):AUTOGRAPHIC
02. NAHT:TOOLS YOU CAN TRUST
03. SeaMeal:REVENGE OF LOWN
04. CREAKS:SALAD DAYS
05. farmstay:SURF NAZIS MUST DIE
06. We are the world:THE WORLD CHANGED INTO SUNDAY AFTERNOON
07. COWPERS:I CAN’T EXPLAIN
08. Punku Boi:BOBBISH MAN
09. Volume Dealers:ORPHAN TO THE HIGHWAY
10. GOD’S GUTS:TOUCH MY LIFE
11. YOSHIRO OKAZAKI:DEAR FRIENDS GENTLE HEARS
12. TRADE MARKS:FANTASTIC PLANET
13. bloodthirsty butchers:I CAN’T EXPLAIN
14. manabu:INTEWVIEW
15. fOUL:FEDDISH THINGS

僕がはじめてBeyondsを見たのは1992年の夏ごろ、高円寺の20000Vに彼等のライブを見にいった。
たった20〜30人程のお客さんの前でBeyondsはおそろしい程のテンションをまるで自分達自身へ向けているかのように、ラウドだけれど張り詰めた演奏をしていた。すべてのパートが複雑な構成と異様なスピード感でからみ合い、その上に絞りだすように叫ばれるボーカルに圧倒され、歌詞など聴き取れなくてもその内容が様々な矛盾や内省的でシリアスなことをテーマにしていると感じることは十分できた。
ライブが終わり、すぐにレコードリリースの話をし、その後数回のミーティングを経て 1stアルバム”UNLUCKY”のレコーディングはスタートする。
当時僕が運営していたWonder ReleaseというレーベルはUKインディーに大きな影響を受けていたのだけれど、この時すでに89年あたりから続いていたオプティミステックな空気はすでにリアリティーをなくしていてすぐ後に続くいきずまりの影がのびてきていた。その時期に Beyondsの持っていたシリアスな緊張感はほんとにリアルだった。
もうこの頃には従来の日本的なハードコア・シーンと一線を画す、そして現在のシーンにつながる新しい動きが静かにしかし熱くはじまっていた。
93年2月に1stアルバムをリリースしBeyondsを取り巻く状況は静かに動きはじめる、が、すぐにギターの高杉が脱退するという危機に見舞われる。
新たにメンバーとなった岡崎を迎え5月にはニューキーパイクスとBeyondsで行った渋谷クアトロでライブを再開、なんとこの日チケットはソールドアウト、ほんとに大きな期待を受けてステージに立った彼等は新しいスタートをきる。
この年11月には小さなアメリカツアーを行い6曲入りミニアルバムをリリース。しかしこれが最後の音源となり、翌94年の春にほんとに惜しまれながら解散となってしまう。 こうして振り返ってみるとその活動している時期がほんとに短かったことがよくわかる。あれだけのインパクトをシーンに与え多くのフォロワーを生んできたバンドだっただけにその損失も大きかった。
それから数年たってほんとに多くの若いバンドやライブハウスで企画をしている人たちが当時のBeyondsのCDをほんとに熱心に聴いていたことや大きな影響を受けたという声をきくことになる。
そしてまた発売から9年が過ぎようとしている2枚のCDは現在でもまだ少しずつではあるけど売れつづけている。
もちろん現在のFoulやPealoutの活動がフィードバックしていることもあるだろう。 しかしそれだけでなくBeyondsが表現してきたことが今でもまだリアルに響いているということではないだろうか?
そのリアリティーを今トリビュート盤を敬意をもって制作することでもう一度確認してみたいと思う。
(UK Project/Libra Records 与田太郎)